ヴィクトリアン ピケ クロス [45-2-4]

商品詳細

品 番
45-2-4
年 代
c.1840年  ヴィクトリアン
製作国
イギリス
素 材
鼈甲、金、銀
寸 法
縦:5.7cm、横:3.6cm
ひと言

鼈甲に、金・銀等金属や、マザー オブ パールを象嵌したピケ細工は、19世紀前半より、装身具として用いられていたようです。

ピケ(Piqué)細工の技法は、フランスで迫害された改革派:ユグノー派が編み出したものです。
アンリ4世が発布したナント勅令により、信仰の自由が認められていたものの、ルイ14世に依ってこれが廃止され、多くのユグノー教徒が、国外に移住したという背景があり、17世紀、イギリスに持ち込まれたそうです。

鋳型に鼈甲を入れ、温かいうちに表面を刻み、金・銀を象嵌し、冷却工程中に鼈甲が収縮する特徴を利用し、金・銀を固定させるという技法だそうです。

中心の放射状に輝きを放つ星、花や葉、一つ一つがとても印象的で、可憐です。
細やかに、蔓までちゅるちゅると表現されていることには、驚きが隠せません。
重厚なイメージを感じ取るピケが多い中で、当ピケは、特に、軽やかで、やさしい雰囲気を感じさせます。
ユグノー教徒が、クロスを、どんな想いを込めて作ったのか、神聖な雰囲気を漂わせております。